出版物

Souma, S. (2022). “Exploring the Application of Gate-Type Quantum Computational Algorithm for Music Creation and Performance.” In E. R. Miranda (ed.), Quantum Computer Music, Springer.
PDFは査読後・出版前の著者最終稿です。
論文の概要
この論文では、量子ゲート操作・量子ビットと音楽的事象をどのように結びつけるかを検討し、波動関数を直接音楽パラメータに対応させる方式と、量子測定の結果を音楽に対応させる方式の2つを提案しています。前者は量子ライブコーディング、後者は確率的音列生成、コード生成、フレーズ変調、量子ゲーム理論による音楽生成につながります。
波動関数ベースの方式
量子ゲート操作に応じて変化する量子ビットの波動関数の情報を、連続的な音楽表現に対応させます。波動関数の全情報が必要になるため、論文での実装は量子実機の直接測定ではなくシミュレータを基本としています。基本原理と音楽生成の例を説明し、ライブコーディングによる演奏への応用を示しています。
測定ベースの方式
量子回路の測定結果を離散的な音楽表現へ対応させる方式であり、量子実機から得られる測定結果の利用も想定できます。論文では、確率的音列生成モデルに加え、デジタル音符表現としてダイアトニックコード生成、位相変調による音楽生成、量子ゲーム理論に基づく2人演奏モデルを扱っています。
研究の2つのアプローチ
本章では、量子ゲート回路を音楽生成に結びつける方法として、波動関数ベースの方式と測定ベースの方式を区別しています。
波動関数ベース:シミュレータ上の量子状態を直接音楽表現に対応させ、量子ライブコーディングへ応用する方式。
測定ベース:量子回路の測定結果を音楽表現に対応させ、確率的音列生成、コード生成、位相変調、量子ゲーム理論などを扱う方式。